サントリーWなどが研究発表 グルコサミン研究会 第10回学術集会(2014.2.17)


 グルコサミン研究会の第10回学術集会が15日、都内で開催され、被験者100名規模のプラセボ対照二重盲検臨床試験で確かめた、グルコサミン・コンドロイチン硫酸のほかイミダゾールペプチドなど含有食品の運動機能に対する影響をサントリーウエルネスが報告したほか、Nアセチルグルコサミン300mg含有食品の摂取に伴う膝関節痛軽減作用を日本水産が発表した。

 このほかの一般演題では、甲陽ケミカルとの共同研究結果として、順天堂大学医学部の五十嵐庸氏が、グルコサミンとNアセチルグルコサミンの軟骨細胞におけるSIRT遺伝子発現作用を報告。両成分とも同遺伝子の発現量が有意に増加した一方で、SIRT1タンパク質の量についてはグルコサミンだけが増加したとし、「軟骨細胞のSIRT1発現を増加することで、軟骨保護作用を発揮している可能性が示唆される」とした。

 グルコサミンとNアセチルグルコサミンの作用の違いについては、骨芽細胞と破骨細胞に与えるそれぞれの影響を巡って城西大学薬学部の中谷祥恵氏も報告。骨密度増加作用はどちらにも見られるが、「それぞれの作用メカニズムは明らかに異なる」とし、「それぞれに適した利用法が求められる」と強調した。

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