全国DgS、インバウンド消費が激減 2月、前年比6割落ち込む 新型コロナで訪日客急減(2020.4.2)


 2月のドラッグストア(DgS)インバウンド消費が前年同月から6割減少した。POSデータに基づくインバウンド消費調査を全国DgSを対象に毎月行っているトゥルーデータが3月31日に発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2月の訪日客数は前年同月比で58%減少。そのうち1月下旬に団体ツアーなどの販売が禁じられた中国からはおよそ9割減少していた。

 DgSと同様にインバウンド消費の恩恵を受けていた百貨店も2月はインバウンド購買客数が大きく減少。免税売上高は全体で前年同月比65.4%減の約110億円と大幅に落ち込んだことが分かっている。

 トゥルー社の調べによると、全国DgSの2月のインバウンド消費購買金額は、前年同月比59.9%減、今年は「うるう年」のため2月が1日多かったことを考慮すると61.3%減と大きく減少した。DgSの2月の売上高は、ウエルシア薬局など大手を中心に2ケタ増が目立っていたが、いわゆる「コロナ特需」がインバウンド消費の落ち込みを打ち消したとみられる。

 2店舗あたり売上金額は500~600万円程度にとどまり、18年1月以降では最低金額となった。新型コロナ感染症の影響は日を追うごとに深まっており、3月は減少幅が一段と大きくなっている可能性がある。

売上上位にビタミンCサプリ 圏外から
 新型コロナ感染症の影響が広がる中での2月のDgSインバウンド消費は、売れ筋商品がこれまでと大きく変わった。トップはフェイスクリームで前の月と同じだが、上位30商品中のうち18商品が前月は圏外。7位のビタミンCサプリメント、16位のビタミン含有保健薬、18位の花粉・ウイルスなど付着抑制スプレー、21位のビタミンB主薬製剤──などが前月の圏外から30位以内に躍り出ることになった。


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