〝差別化〟植物性タンパク エンドウ豆由来など注目じわり(2020.9.24)


 差別化できる植物性タンパク質の需要がじわり伸びている。

 プロテインユーザー層の拡大に合わせ、乳タンパク質とともに大豆タンパク質の需要が大きく増加。そのなかで価格競争に巻き込まれない〝差別化プロテイン〟を市場投入しようと、エンドウ豆タンパク質や有機認証植物性プロテインに白羽の矢が立てられているようだ。

 乳タンパク質から植物性タンパク質まで各種プロテインの輸入販売を手掛けるサンブライト(東京都中央区)。乳由来ホエイプロテイン、大豆プロテインの販売量が堅調に伸びているなかで、発芽玄米タンパク質、エンドウ豆タンパク質に対する引き合いも増えているという。

 発芽玄米タンパク質、エンドウ豆タンパク質とも、製造元の米ネイチャー・ゼン社がエコサート認証など各種有機認証を取得。輸入業者としてサンブライトでも有機JAS認証を取得した。

 価格競争に巻き込まれにくい高付加価値プロテインを求める最終製品販売会社にとって、〝有機〟や〝オーガニック〟をキーワードに差別化できる植物性タンパク質はうってつけといえる。食材にまでこだわるような健康意識の高い消費者層をターゲットにする販売会社のニーズを取り込めていることが、引き合い増の要因とみられる。

 一方、エンドウ豆タンパク質については、有機認証のない製品でも引き合いが増えている。サンブライトはネイチャー・ゼン社の有機品とは別に、ドイツのEMSLAD社製の有機ではないエンドウ豆タンパク質の輸入販売を最近、新たに開始。こちらもニーズがあるという。有機認証の有無を問わず引き合いが増えている背景には、大豆以外の植物性プロテインに対する需要が大きく高まり始めている可能性が窺われる。

 「米国では有機プロテインにせよ、エンドウ豆プロテインにせよ、市場が確立できている。プロテインが全体的に好調な中で、日本市場も近い将来そうなっていくのではないか」とサンブライト。最終製品のアプリケーション提案もさまざま行いながら、〝差別化プロテイン〟のニーズに応える。


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