トクホの通知改正遅れる見通し 専門家による再検討へ(2014.3.20)
特定保健用食品の審査基準明確化に向け、消費者庁が進めていた「特定保健用食品の審査等取扱い及び指導要領」の改正作業が遅れる見通しとなった。19日に行われた消費者委員会の新開発食品調査部会で同改正案に対する意見を求めたところ、技術的な観点から不適切な点が多いとして、同調査部会メンバーを中心とする専門家による再検討が行われることになった。
同庁が改正を進めているトクホの指導要領は、厚生労働省が2005年2月に策定したもので、トクホ申請にあたり、必要な書類や試験の留意点などを示してある。昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画で、審査の合理化、迅速化を図る観点から見直しが求められ、今年度中に結論、2014年度に措置することになっていた。
同部会では、同じ概念の用語が一つの文章で複数あるとの指摘や、「この文章をそのまま適用すると、審査基準の強化になってしまう」(山﨑壮委員・実践女子大学生活科学部教授)と、基準強化につながりかねない点が問題視された。
専門家による検討によっては、改正案が大幅に見直される可能性もある。少なくとも今年度内の改正は難しくなった。