動画広告で優良誤認 上場企業処分 ユーチューブと店頭の動画 初事例か(2021.4.12)


 動画共有サイト「You Tube」に上げた動画で景品表示法違反(優良誤認表示)を行っていたなどとして消費者庁は9日、除菌スプレーを販売する都内事業者に再発防止などを求める措置命令を行い、発表した。

 当該商品の除菌効果を巡り、同社がYou Tubeに上げていた動画と、量販店などの店頭で流していた動画に対して優良誤認の景表法違反を認定したもの。初の事例とみられる。

 商品の販売促進目的で作成されるYou Tubeや店頭での動画が、景表法違反と認定されたことに波紋が広がりそうだ。

 同庁の発表によると、動画広告を巡る優良誤認表示で景表法に基づく措置命令を行ったのは、殺虫剤『バルサン』等の製造・販売を手掛ける東証一部上場企業のレック(東京都中央区)。

処分会社、措置命令に反発 提訴を表明
 レックは、同社で販売する『ノロウィルバルサン』について、少なくとも一昨年11月~昨年10月までの間、動画広告のほか自社ウェブサイトで合理的な根拠なく、室内空間に浮遊するウイルスや菌を99.9%除去・除菌する効果が得られるかのように表示していたという。

 ただ、同社は措置命令に反発している。翌10日、措置命令の取消訴訟を提起したり、執行停止を申し立てたりする方針を表明した。同日開催の取締役会で決議したという。

Clip to Evernote

ページトップ