消費者白書 「定期」巡る相談 過去最多(2021.6.10)


「6万件」と伝える
 消費者庁は6月8日に令和3年版の消費者白書を公表し、「最近注目される消費者問題」の1つに、インターネット通販における健康食品等の「定期購入」に関する相談件数の増加を取り上げた。2020年の相談件数は、およそ6万件に上り、過去最多を記録したことを伝えた。

 6万件のうち約4万件が健康食品、約1.8万件が化粧品、残りが飲料の定期購入に関する相談だという。詐欺的な定期購入商法をめぐる苦情・相談が増加し続けていることが窺われる。16年の相談件数は約1万3000件だった。

 白書ではまた、健康・美容関連商材について、15~19歳の若者からの相談が多い傾向も伝えた。特に女性では、相談件数の上位10位内に「酵素食品」(166件で8位)▽「健康食品(全般)」(377件で4位)▽「他の健康食品」(2894件で1位)の3つが入った。

 一方、高齢者でも健康食品関連の相談が増えている。白書では、「定期購入を含む『他の健康食品』は増加傾向」だと指摘。高齢者からの他の健康食品に関する18年の相談件数は5272件だったが、20年は8389件に増加し、相談件数全体で上から3番目に多かった。

 20年は、新型コロナ禍でマスクを含む「保健衛生その他」に関する相談件数が上位に躍り出たが、件数としては7294件。他の健康食品には及ばなかった。

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