新たな認知機能スケール 関心じわり 機能性表示食品 エビデンスの取得や販売に活用(2021.6.21)


 介護サービス事業を手掛けるセントケア・グループのミレニア(東京都港区)が提供する健康な人向けのクラウド型「認知機能スケール」がサプリメント・健康食品業界で注目を集めつつある。認知機能領域の機能性表示食品のエビデンス取得のために活用する動きが出ている。また、認知機能対応サプリメントの定期購入顧客向けサービスの一環として、味の素がこのほど活用を始めた。

 ミレニアが提供する認知機能スケールは『あたまの健康チェック』(英名=MCI Screen)というもの。健常者からMCI(軽度認知障害)までの認知症患者「以外」を対象に認知機能の定量的な評価を行える新しい認知機能スケールで、同社によると、国の認知症予防プロジェクト「IROOP」の公式認知機能検査としても採択されているという。

 この新たな認知機能スケールを指標にエビデンスを取得した上で、認知機能領域の機能性表示食品を届け出る動きが見られる。

 ミレニアによると、山田養蜂場が届け出た、プロポリスエキスなどを機能性関与成分にしたサプリメント『ノンアルツ Bee』がそれだ。認知機能領域の機能性表示食品として最終商品の臨床試験を届け出たもの。同商品の認知機能改善機能を検証するRCTでは、被験者の認知機能変動の評価スケールとしてあたまの健康チェックを採用しているという。

 認知機能領域の機能性表示食品の届出を巡り「他にも(あたまの健康チェックを採用した)複数のRCTが現在進行中です」とミレニアの担当者は話す。

 また、認知機能領域の機能性表示食品の拡販に、あたまの健康チェックを役立てようとする企業も出ている。

 味の素だ。同社は先月25日、機能性表示食品『脳活セブンアミノ』を発売。その販売展開にあたっては、購入者に対して、「脳活プログラム」として『脳トレ本』やスマートフォン向けアプリ『100年健脳手帳』などの情報サービスを商品とともに提供。同社はその一環として、あたまの健康チェックを使った認知機能評価を、コールセンターを通じて無料で提供するサービスを始めている。

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