保健機能食品、「知ってる」2割未満 2020年度  食品表示巡る消費者意向調査(2021.7.8)


 消費者庁は8日、今年3月に民間委託で実施した「令和2年度食品表示に関する消費者意向調査」(インターネット調査)の結果を公表した。機能性表示食品など保健機能食品の認知を尋ねる設問では、「聞いたことはあるが、どのようなものか分からない」が59.5%の過半数に上り最多。「どのようなものか知っている」は18.4%にとどまった。

 調査は全国の15歳以上の日本国籍を持つ消費者を対象に実施。1万1000件超の有効回答から1万サンプルを無作為に抽出した。

 機能性表示食品の摂取状況を尋ねる設問では、「現在摂取している」が16.6%、「以前摂取していたが、今は摂取していない」は17.3%となり、摂取経験率は33.9%だった。同じ質問でトクホはそれぞれ19.4%、22.4%で合わせて41.8%。

 また、機能性表示食品を摂取していると回答した人(1656人)に摂取している理由を尋ねたところ、「表示されている機能を期待して」が最多となり65%。次いで「安全性が担保されているため」が19.3%。トクホを摂取している人を対象にした同じ設問でも、「表示機能を期待して」が最多だった。

 一方、機能性表示食品を以前は摂取していたが現在は摂取していないと回答した1729人に対し、摂取をやめた理由を複数回答で尋ねた設問では、「価格が高いため」が最多(34.8%)、次いで「特に理由はない」が30.8%、「期待している機能を実感できなかった」が21.4%と続いた。

 トクホに関してもほぼ同様の結果で、「価格」が44.9%、「実感」が22.5%だった。

 「期待している機能が実感できなかった」と回答した人を性・年代別で見ると、機能性表示食品については、男性70代以上が36.3%となり全体で最多。女性の最多は50代で27.5%。トクホについても同じだった。

 この他、原料原産地表示制度が正しく認識されているか調べる設問では、正答率は15.3%にとどまった。一方で、食品購入時に原料原産地表示を商品選択時にどの程度参考にしているか尋ねたところ、「ときどき参考にしている」が42.7%で最も多く、「いつも参考にしている」と合わせて67.1%に上った。

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