尿路感染症ケア製品を拡充へ 大塚製薬 子会社が専門企業買収(2021.7.12)


 大塚製薬(東京都港区)は、ニュートラシューティカルズ事業の製品ラインナップに、女性の泌尿器系ヘルスケアに対応する製品を加える。米国子会社のファーマバイトを通じて、UTI(尿路感染症)に対応するサプリメントやソリューションなどを専門的に展開する米国企業を、このほど買収した。女性の健康をサポートする製品の領域を拡大させることで、同事業のさらなる成長をめざす狙いだ。

 大塚製薬は9日、UTIのケアを始めとする女性の尿路系健康分野に特化したサプリメント、医薬品などの開発・販売を北米で手掛けるユコラ(カリフォルニア州)の全株式を1日付で取得したと発表した。買収額は明らかにしていない。

 ユコラが現在販売しているサプリメントは、尿路の健康を整える「ターゲット」、尿路のバイオフィルムを浄化する「コントロール」、膣内環境を整える3種類の乳酸菌を配合する「プロモート」の3品。大塚製薬によれば、同社では医薬品も手掛けるが、売上の98%はサプリメントで占めるという。

 今回の買収について、大塚製薬の井上眞代表取締役社長は、「大塚製薬、ファーマバイト、そしてユコラのシナジーを活かし、(女性の健康サポート)事業分野のさらなる成長を目指す」とコメントを出した。

日本市場にも導入する可能性
 同社広報は取材に、ユコラが取扱うUTI対応サプリメントの日本国内での販売について、「現時点で予定していない」とした。

 ただ同社では、ニュートラシューティカルズ事業において、女性の健康サポート製品分野のグローバル展開を推進している。例えば、女性の更年期に対応するエクオール含有食品「エクエル」について2014年から国内販売を開始、17年からは米国での販売を始めた。今後、ユコラが北米で販売しているサプリメントを日本市場に導入する可能姓は十分あり得ると言えそうだ。

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