「機能性」広告に是正指導  届出表示の範囲逸脱(2021.7.29)


 機能性表示食品の広告をめぐり消費者庁が昨年度(2020年4月~21年3月)、少なくとも2商品の広告について、景品表示法(景表法)に違反するおそれがあるとして是正措置を行うよう販売会社らに指導していたことがわかった。措置命令事案ではないため、同庁は指導した事業者名や商品名などを公表していない。景表法違反被疑事件をめぐる昨年度の処理件数は合計271件だった。そのうち指導は176件。

 消費者庁は7月21日、2020年度の景表法運用状況を公表。それによると、表示改善を関係事業者に指導した機能性表示食品の広告は、いずれも届け出た機能性表示(ヘルスクレーム)の範囲を逸脱したものだったという。関節領域の機能性表示食品の広告では、ひざ関節等に疾患をもつ人の痛みを改善する効果が得られるかのような表示を行っていた。

 また、内臓脂肪の減少機能を訴求する機能性表示食品の広告では、「日刊新聞紙に折り込んだチラシにおいて、脂肪の模型を乗せた腹部の写真と共に、内臓脂肪の量を比較した腹部のスキャン画像を表示することにより、あたかも、本件商品を摂取するだけで、著しい内臓脂肪の減少効果を得られるかのように示す表示をしていた」としている。

 機能性表示食品をめぐり消費者庁は昨年4月、いわゆる「事後チェック指針」(事後的規制=事後チェック=の透明性の確保等に関する指針)の運用を開始。同指針では、機能性表示食品の広告に関する考え方も提示しており、広告などの表示内容が「届出された機能性の範囲を逸脱する場合、各法令上問題となるおそれがある」との考え方を明示している。

 消費者庁が昨年度、広告表示の是正措置を指導した事案には、一般健康食品関連も少なくなかったとみられる。同庁の公表資料によると、いわゆる妊活▽ボディメイク▽血液サラサラ(血管のつまり)▽排尿障害▽認知機能▽免疫──などに対する食品の機能性を標ぼうする広告を行っていた事業者に対して指導を行った。



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