ネット通販広告 指導件数が減少 都の20年度監視 相談件数は過去最多(2021.8.16)


 東京都によると、インターネット通販に関する2020年度の都内消費者相談件数が前年度比で26%増加し、過去最高に上ったという。相談件数全体の約3割を占める。一方で、ネット広告をめぐる景品表示法に基づく改善指導件数は、同年度累計で257事業者、広告数としては260件にとどまり、前年度からそれぞれ減少した。都によれば、前年度の改善指導件数は329事業者331件だった。

 都では20年度のネット広告監視実施状況について、「健康食品と雑貨の広告に誇大な効果等をうたう表示が多く見受けられた」と指摘。健康食品は115件、雑貨は76件について表示改善を指導した。健康食品に関しては、商品を摂取するだけで痩身や免疫力向上などの効果を得られるかのような表示、雑貨では、ウイルス除去の効果が得られるかのような表示がそれぞれ見受けられたといい、新型コロナ禍を背景にした広告表示に対する改善指導に力を入れた様子がうかがわれる。

 なお、都は、前年度のネット広告監視で、健康食品に関しては累計161件の広告について改善指導を行っていた。

Clip to Evernote

ページトップ