健康産業界の専門紙・健康産業流通新聞

　大塚ホールディングス（東京都千代田区）のサプリメント事業が前期に引き続き売上を伸ばしている。2022年のサプリメント売上高は対前年比21.7％増の1764億円を計上した。21年の300億円増に続き、22年も同様の売上増を計上するなど、この2年で600億円超を事業売上に上乗せしたかたちだ。サプリメントブランド「ネイチャーメイド」「エクエル」がサプリ事業を成長させた。

　14日発表した22年の決算説明資料によると、サプリメント事業の増収要因として、「ネイチャーメイド」はブランドや品質に対する信頼性を背景に、為替影響もあり増収だったとし、一方、「エクエル」は、幅広い情報提供活動により製品の認知が進み、売上が順調に増加したとしている。

　同日は第3次中期経営計画の進捗状況についても報告し、そのなかで「ネイチャーメイド」は最も成長したブランドの一つだと強調。その評価要因として、①長年にわたり一貫して親しまれてきたブランドマークやカラー、ボトル等の差別化されたアセット②サイエンスと生活者のインサイトを融合させ生み出すイノベーション能力③ブランディングとイノベーション計画に基づいたコマーシャル実行力――を挙げている。ネイチャーメイドの売上高は、当初計画より大幅に前倒しで21年に1000億円を超えており、今後、2000億円の早期達成を目指す方針だ。

　同中計では、「女性の健康」分野についても重要施策として取組んでいる。日本では女性の健康リテラシー向上に向けた啓発活動を実施し、米国では尿路感染症に対応するサプリメントなどを手掛けるグループ傘下のユコラ社が女性の健康課題解決に向けた活動を始めるなど、「女性の健康」分野についてグローバルで展開を加速させており、エクオール配合のサプリ「エクエル」は年平均成長率22％と順調な推移を示した。