ライオン「機能性」事業を日清に譲渡 ラクトフェリンシリーズなど4品を15億円で 11月末までに(2023.5.11)


 ライオン(東京都台東区)がラクトフェリンシリーズなど通信販売で展開する機能性表示食品の事業の一部を日清食品(大阪市淀川区)へ譲渡すると9日に発表した。譲渡金額は15億円で、今年11月30日に譲渡を完了する予定。

 譲渡の対象製品は、「腸まで届ける ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」「同ナイスリムエッセンス ラクトフェリン 葛の花プレミアム」「同ナイスリムエッセンス ラクトフェリン乳酸菌PLUS」「ナイスリムサポート エラグ酸のチカラ」のサプリメント4製品で、すべて機能性表示食品。譲渡後も日清食品から製品販売は継続する。4製品の直近の売上高は33億7700万円(2022年12月期)。

 ライオンは2022~2024年の中期経営計画「Vision2023 1st AGE」において、成長戦略の加速に併せ、環境変化に強い経営基盤への変革を目指すとしており、今回の事業譲渡の目的については、「事業ポートフォリオの改善が目的」であると本紙の取材にコメントした。

 また、今回譲渡対象外の飲料タイプの機能性表示食品「エキゼアクティブ」「グッスミン GABAのちから」の2品や、特定保健用食品「トマト酢生活トマト酢飲料」についても今後譲渡対象となるのかという質問に対し、「現時点では何も決まっていない」とした。さらに「健康志向の製品開発に積極的な日清食品で事業継続することが、持続的な成長につながる」というコメントも発表している。

 今回の事業取得について日清食品は、「『ヘルス&ビューティー』カテゴリーの商品ラインアップを拡充し、顧客基盤を拡大することで、通販・ダイレクトマーケティング事業を強化」すると発表している。

 今回ライオンが譲渡した「ラクトフェリン」シリーズは、同社が長年注力していた素材、製品のひとつ。2015年に制度開始した機能性表示食品の届出番号A1は、ライオンの「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」だった(18年に届出撤回)。

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