「免疫機能維持」 キユーピーが参戦 最終商品、原材料販売で事業化 酢酸菌を「次の柱」に(2023.11.9)


 「免疫機能の維持」を訴求する機能性表示食品3品目が市場に投入される。今年4月に届出公開されていた、酢酸菌GK‐1を機能性関与成分とするサプリメント「ディアレプラス」の販売をキユーピー(東京都渋谷区)が12月4日から開始する。最終商品の販売とともに原材料のBtoB事業も進める。すでに原材料についてはサンプルワークが進んでおり、最終商品の販売と合わせ酢酸菌事業に本腰を入れる。

 酢酸菌GK‐1はキユーピー独自の機能性食品原材料。マヨネーズの主原料の食酢を製造する過程で用いる酢酸菌の研究開発を長年続け、これまでに様々なエビデンスを蓄積してきた。機能性表示食品の領域では、酢酸菌GK‐1で「花粉、ホコリ、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減」するヘルスクレームの届出実績をあげていたが、花粉シーズンにおける「免疫機能の維持」に高い需要があることに着目し、今回の新製品で機能性領域を広げたかたちだ。

 「ディアレプラス」は、酢酸菌GK‐1と、もうひとつの機能性関与成分のGABAを配合したサプリ。GABAで疲労感軽減などのヘルスクレームを加えている。販売はECサイト「キユーピーウエルネス」を中心にECモールで展開していく。

 機能性表示食品に対応できる酢酸菌GK‐1原材料については、加熱殺菌した酢酸菌加工品40%、マルチトール60%で規格。サプリメント向けと、粒度を変えた飲料向けの粉末品2種類をラインナップする。

 同社は今年7月、2023年度上期の業績を報告するなかで、酢酸菌事業を「キユーピーグループの次の柱に育成」していく方針を明らかにしていた。川上、川下の軸で同酢酸菌の事業化を推し進め、30年までに売上高100億円の事業規模に育てる考えだ。

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