内臓脂肪多いと免疫機能が低下 感染症リスクは19倍に キリンと花王(2023.11.27)


 内臓脂肪が多いと免疫機能が低下し、感染症リスクが高まるといった研究成果を、キリンホールディングス(東京都中野区)と花王(東京都中央区)が24日発表した。

 両者は昨年11月、和歌山県立医科大学が主宰し、NPO法人ヘルスプロモーション研究センターが取りまとめているコホート研究を通じて、内臓脂肪と免疫の司令塔とされるプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)などの活性との関わりについて研究・解析を進めることを発表していた。

 今回の研究成果では、2022年11月に和歌山県において、50~55歳の住民223名を対象に特定健診を実施。花王が生活習慣や内臓脂肪面積のデータを取得し、キリンが血液中のpDC活性に関するデータを測定した。その結果、内臓脂肪面積が多い人は内臓脂肪面積が低い人に比べpDC活性が30%低いことがわかった。また、内臓脂肪面積が多くpDC活性が低い人は、そうではない人に比べて新型コロナウイルス、インフルエンザウイルスに罹患するリスクが約19~20倍になることがわかった。

 この研究成果は、今月25、26日に宮城県で開催された第44回日本肥満学会・第41回日本肥満症治療学会学術集会でも発表している。

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