腸内細菌研究の有力2社が業務提携 メタジェンとサイキンソー 社会実装の促進さらに(2023.11.30)


 メタジェン(山形県鶴岡市)が、サイキンソー(東京都渋谷区)に対し第三者割当増資による出資を行い資本業務提携し、戦略的パートナーシップ関係を構築した。両社は共に国内有数の腸内環境研究を専門事業とする企業。28日に発表した。

 今回の資本業務提携は、これまで腸内環境研究の必要性を啓蒙し研究成果の社会実装化を推進してきた両社がタッグを組むことで、腸内環境研究の社会実装化をさらに加速化させることが目的ととみられる。

 発表によると、メタジェンは「両社の専門領域や強みを掛け合わせることで、腸内環境に基づくパーソナライズドヘルスケアの市場形成が加速すると判断」して資本業務提携を決断した。一方、サイキンソーは、「今後は、両社の持つビジネススキームや知見を連携させ、食品メーカー等の研究開発支援から層別化プロダクト開発、そして腸内環境検査を活用したパーソナライズド商品の提供までを見据える」としている。

 メタジェンは、最先端科学に基づき腸内環境を制御する「腸内デザイン(同社登録商標)」をコンセプトに、独自の腸内環境評価手法を核として、これまでに250件以上の食品関連企業等の研究開発支援を実施。多くのパートナー企業と共に研究開発・商品開発・啓蒙活動等の取り組みを行い、腸内環境研究の社会実装化を実現してきた実績がある。

 サイキンソーは、2015年に自宅でできる腸内フローラ検査サービス「マイキンソー(Mykinso)」を開発し、23年10月末時点で累計検体数が10万件を超える国内最多のデータを集積してきた強みを持つ。大規模データベースに基づく独自の評価指標やレコメンドのアルゴリズムを活用し、パーソナライズ化されたヘルスケアソリューションの開発を推進してきた。

 両社は今後、「世界80億人が自分の腸内環境を知り、腸内環境情報を活用して健康になれる社会」を理想とし、その実現のための仕組みを随時実装していくとしている。

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