シオノギヘルスケア 海外展開に本腰 台湾企業と販売提携 健食・医薬品を24年度中に(2023.12.18)


 一般用医薬品、医薬部外品、健康食品などのヘルスケア商品の開発・製造販売を行うシオノギヘルスケア(大阪市中央区)が海外展開を本格化させる。自社ブランドの健康食品・医薬品を来年度中に台湾市場へ投入する予定だ。台湾最大の薬品製造会社のBoraグループ傘下のBoraヘルスと台湾におけるOTC医薬品や、健康食品の独占的な販売提携契約を締結したと13日発表した。将来的には、販売提携に止まらず、Boraグループ製造事業の中心であるBora製薬との共同商品開発の可能性も含めて模索していく。

 独占販売の対象となるのは、シオノギヘルスケアが販売する全ての健康食品と医薬品。来年度中の台湾市場投入を目指し、品目のリストアップを進めている。販売チャネルは台湾全土のドラッグストア・薬局・医療施設・ディスカウントストア等を想定。現地における商品のプロモーションは、両社共同でSNS広告・店頭での販促等を行う予定だ。当面は、台湾での販売承認との兼ね合いから、比較的、短期間の審査で終了すると思われる明日葉やフコイダンなどの健康食品が先行して市場に投入されることになりそうだ。

 提携先のBoraヘルスは、台湾・アジア地域での健康食品及びOTC医薬品、処方医薬品の販売を行う注目企業。Boraグループの中では、販売事業の中核を担う。既にエーザイや、エスエス製薬などの先発企業の商品を販売しており、グローバル企業との販売提携を進めている。

 シオノギヘルスケアの海外進出は、これまで、2020年にグループ中核の塩野義製薬が中国平安保険(集団)と設立した合弁会社「平安塩野義有限公司」を通じて展開する越境ECのみだった。今回の販売提携による実店舗販売で本格的な海外市場進出は初めてとなる。同社では台湾での実績を足がかりに、海外での展開国を広げていく考えだ。

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