流動食に機能性付加のニーズ 食物繊維や中鎖脂肪酸など 矢野経調べ(2025.1.27)


 市場調査会社の矢野経済研究所は21日、医療現場で使われる流動食について、腸の調子を整える食物繊維の配合が増えているといった、栄養剤(医薬品)、流動食、栄養補給食品市場に関する現状をまとめた市場調査を発表した。

 流動食の食物繊維に対する需要について矢野経済では、医療現場では患者の排便管理を適切に行うことが求められており、さらには発酵性の高い食物繊維を配合するなど、各企業で高付加価値の製品の開発が進んでいるという。

 また、栄養補給食品市場の将来展望として、食が細くなった高齢者向けに中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)配合製品へのニーズが高まると予測。在宅高齢者やその家族の間で栄養管理の意識付けが出来つつあるとし、市場を後押しするという。栄養補給食品は、流動食に組成は近いが栄養素や栄養価の補完に特化した製品と定義している。

 同調査では2023年度におけるそれぞれの市場規模も試算。栄養剤は対前年比3.3%増の390億円、流動食は同0.5%増の822億円、栄養補給食品は同3.7%増の302億円。

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