「衝撃的」勝利の後に 高市政権、超強力に 政策練ってアプローチを(2026.2.12)
高市早苗総理の高い支持率を背景に行われた電撃的な衆院解散と超短期間の総選挙。結果は自由民主党単独で316議席の大勝利。高市政権はこれからの政策遂行にフリーハンドで臨めることになる。選挙中に掲げたのは責任ある積極財政と食品の消費減税の検討。サプリメントの定義と規制の行方と相まって、業界にも影響を与えることになろう。
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夜が明けると辺り一面が白装。2月8日の首都圏は大雪となり、景色が大きく変わった。
当日行われた総選挙の結果は全国が自民党のカラーである赤一色となった。衆議院465議席のうち、自民党で316議席。連立を組む日本維新の会が34議席。与党で352席を得た。
自民党は比例当選が多すぎて候補者が足らず、14議席を他党に譲り渡すこととなったので、実際の当選議席は330議席。自民党の結党以来、最高の議席数で「衝撃的」圧勝だ。
選挙前に167議席を擁し、野党第一党だった中道改革連合は、49議席。このうち、旧公明党は比例代表で28人全員が当選。旧立憲民主党議員は選挙前の144人のうち、当選したのが21人。「壊滅的」惨敗だ。
国民民主党は、一議席増の28議席。参政党は2議席から15議席と大幅に増えた。チームみらいは、ゼロから11議席を獲得した。共産党は8議席が4議席に。れいわ新選組と減税ゆうこくはそれぞれ1議席を得た。
与党で全議席の75%、自民党単独でも68%を占める絶対的な安定多数という結果となった。
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この結果が今後の政治と政府にどう影響するか。それがひいては業界へも繋がっていくことになるだろう。
明らかなのは、高市総理の党内政府内の発言力が飛躍的に高まることだ。政権発足時から7割を超える支持率で国民人気は高かった。今回の電撃解散と総選挙は、予算との兼ね合いや気候、野党の想定外の動きなど不安や波乱要因もあったが、この大勝がすべてを吹き飛ばした。
進退を賭けた構図として、政策への信任とも位置付けただけに、高市総理は、自らが期す政策へのフリーハンドを得たと言える。
改めて高市政策を確認すると、柱は「責任ある積極財政」。政府予算を投じて、経済を活性化させることを掲げる。補正予算でさえ18兆円を投じている。本予算はこれからだが、さらにアクセルを踏み込むだろう。
選挙中に争点となった食品の消費減税も実施となろう。経済、家計への効果や、二年間の時限措置で混乱が生じる懸念もあるが、言行不一致は有権者の期待を裏切るとの判断が優先するであろう。これにより、円安や高金利、インフレなどが懸念されるが、そうした複雑要因を、分かりやすい単純なフレーズと論理、行動で示すのが高市流で、これが人気の最大のポイントだ。
業界としてどう振舞い行動するべきか。まずは高市政策に健康食品をうまく組み込むことだ。「攻めの予防医療」などで絡める余地があるが実際の政策や予算にはまったく反映されていない。これは高市総理や官邸、側近にサプリメントの価値や活用がまったく届いていないことが要因だ。機能性表示食品制度が安倍晋三総理の肝いりで誕生したように、強力な総理は官邸主導で政策を大きく進めることが可能。特に高市総理は安倍総理よりも独断専行の傾向が強い。外交や今回の総選挙をみれば明らかで今後さらにそれは顕著になろう。健康食品を高市政権と関連する健康政策や食料安保政策と結びつけねばダメだ。
例えば、自治体単位で有事や災害時の備蓄としてのサプリメントの活用は、大いに検討の余地があろう。ロジックとストーリーをつくり、高市政策に組み込み反映させる。その上で予算獲得や法改正を照準に入れる。現在進行中のサプリメントの定義と規制についてもきちんと関係者に情報と要望を入れることが必要だ。
具体的なことは自民党内や国会の委員会で決まる。10月の政権発足から間もないこともあり、閣僚は変わらないと思われるが、自民党の部会や国会の委員会の顔ぶれは、今回の選挙を経て、大幅に変わることになろう。これについても要チェックであり、対応を検討すべきだ。
サプリメントの定義が政府で議論されるなか、高市政権は、総選挙を経て、絶対的な議席を持つ強力なパワーとなった。高市総理はサプリメントユーザーのようで、理解と親和性は高いと思われる。
これを好機と捉えるか否かで、業界の未来は変わってこよう。