プリマール 脱酸素製法を基盤へ 技術ブランド企業目指す全製品への展開を視野(2026.2.26)
競争が激化する化粧品OEM市場で、プリマール(大阪府摂津市)は製造技術そのものを武器にした差別化を進めている。特許技術「脱酸素製法」を単なる差別化手法にとどめず、全製品へ展開する基盤技術へと引き上げる戦略だ。技術で指名される「技術ブランド」企業への転換を図る。
同製法は、調合・充填など全製造工程で酸素を除去することを中核とする。加えて、光や熱(温度)、PH、水質など複合的な劣化要因も踏まえた検証を進める。超純水の使用、窒素置換、酸素バリア性の高い容器の採用などを組み合わせ、不安定な原材料の品質維持を図る。
代表例が生ビタミンC(アスコルビン酸)だ。常温3年相当の加速試験で6カ月後も残存率9割以上を維持。レチノールでも約7割を保持したという。オイル原材料でも酸化指標の抑制を確認している。弱酸性領域での安定化により刺激低減や他原材料との併用設計にも広がりが出ている。
受託案件では現在、ビタミンCやレチノールが中心だが、天然香料など安定性課題が顕在化した案件からの相談も増加傾向にある。これまでに100~200種類の原材料を検証してきた。原材料ごとに最適な処方設計や製造条件の検討が必要となる。
脱酸素関連の売上構成比は、5~10%程度にとどまる。ただ、西陽介代表取締役は「最終的には全製造品に展開したい」と語る。「脱酸素マークを見れば当社と分かる状態をつくりたい」とし、技術名と企業が結び付く「技術ブランド」確立を掲げる。
また、事業再構築補助金による設備投資や知財強化を進めるほか、3月には、化粧品GMPを取得する。
そのほか同社は、昨年関西万博に出展し、脱酸素製法を世界に向けて発信した。現状は国内中心の同社だが、将来的には海外比率50%超も視野に入れる。
脱酸素を軸に、安定化技術でグローバルニッチ市場での存在感確立を狙う。