酵母・乳酸菌で海外を攻める アサヒグループ食品 26年度事業セミナー(2026.3.2)
アサヒグループ食品(東京都墨田区)は2月27日、2026年度事業方針説明会を開催した。川原浩代表取締役社長は冒頭、25年10月に発生したサイバー攻撃による出荷停止の影響について説明した。そこで、10月は売上が前年比約7割まで落ち込んだものの、11月以降は9割台まで回復し、足元では全品出荷を再開、物流も正常化したと報告した。その上で「信頼回復と再成長を両立させる」と述べた。
26年度は国内食品事業の着実な成長とグローバル成長事業拡大の二軸を掲げる。
グローバル事業では、酵母と乳酸菌を柱に据える。酵母事業では、ビール酵母由来の酵母エキスおよび酵母細胞壁の高付加価値化を推進。ナチュラル志向やクリーンラベル、減塩対応などの潮流を背景に、調味・健康・培養用途などで拡大を図る。25年4月には、ドイツ・ライバー社のグループ化により欧州生産・販売網を強化した。国内でも酵母エキスの生産体制を整備し、来年以降の本格展開を見込む。
乳酸菌では、カルピス由来株を中心としたポストバイオティクス領域を強化する。CP2305(メンタル・睡眠関連)、L‐92(免疫機能)、CP1563(内臓脂肪低減)など機能性表示食品の届出株を展開する。まずは、CP2305ガセリ菌の海外市場における供給契約を結んだADM WILD VALENCIAを通じて海外市場に乗り出す。国内では、研究開発拠点を豊洲商品開発センター(東京都)と守谷基盤技術開発センター(茨城県)に集約。カテゴリー横断型の開発体制を構築し、創発的イノベーション創出を狙う。