健康食品の受託製造や原料供給を手掛ける㈱エルエス・コーポレーションが、取扱い原料の拡充、強化を進めている。「低分子ヒアロコラーゲン」「タモギセラミド」といった独自原料を取り揃えている中で、今月から新たに、「発酵紅参CK20」と、スプレードライ(SD)品の「ハトムギCRD SD粉末」の2素材について供給を開始した。これにより、原料提案とともにOEM商品開発の幅を広げる。
警察庁は2015年度の特定商取引に関する検挙事件数が155件だったことを明らかにした。前年度比10%(18件)減だが、ここ10年でみると概ね横ばいで推移している。取引類型では訪問販売が135件と全体の9割だった。
「健康食品の安全性や機能性に関する意見交換会」(消費者庁、厚生労働省、農林水産省主催)が17日、東京で開催され、約200名が参加した。昨年4月に創設された機能性表示食品制度や健康食品の安全利用について、国立健康・栄養研究所情報センター長の梅垣敬三氏の講演のほか、各省庁の取組みについて担当官が説明した。
17日開催の「健康食品の安全性や機能性に関する意見交換会」(消費者庁、厚生労働省、農林水産省主催)のパネルディスカッションでは、現在、厚生労働省が検討会を設置して議論を進めているHACCPの義務化の動きと健康食品も話題となった。同省の岡崎隆之健康食品安全対策専門官は、「今後、HACCPとGMPとの整合やGMPを取っていればHACCPもできているとみなすか議論していくが、機能性表示食品の場合は関与成分が一定量入っている必要があるなどGMPの考え方が馴染む。住み分けるなら安全性はHACCP、品質はGMPで見るといったことも今後検討する必要がある」との考えが省内にあることを披露した。
ナットウキナーゼを主力に各種機能性素材を手掛ける㈱日本生物科学研究所は、以前より今春の導入を予定していたカボス種子抽出物「カボシードEX」の原料供給を開始する。まずは同抽出物を含むPB「ヘパファイト」を市場に投入し、メインコンセプトとするアルコール対応の需要を見極め、供給先のマーケティングに役立てる。
消費者庁の「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」は15日、3回目の会合で、検討課題の栄養成分や機能性関与成分が不明確な食品の取扱いについて事業者団体の提案や意見を聞いた。聞き取りしたのは同検討会に委員を派遣している日本チェーンドラッグストア協会、日本OTC医薬品協会、日本通信販売協会、健康食品産業協議会の4者。いずれも対象成分の拡大に向けた前向きな提案を行ったが、当日は質疑に時間は割いたが議論の時間は設けず、本格的な議論は次回から開始される。
消費者庁は、機能性表示食品の届出ガイドラインを一部改正し、来月1日に施行する。主な改正点としては、届け出る機能性関与成分や食品について、安全性に関わる事項に追記する形で以下の「確認」を新たに求める。①食薬区分の「専ら医薬」リストに含まれる成分でないこと②食品衛生法(第233号)に基づく販売禁止措置の対象になっているかどうか③特定保健用食品での安全性審査の有無──。15日に開いた「機能性関与成分検討会」に資料配布する形で明らかにした。
サントリーウエルネス㈱が機能性表示食品として書類提出していたサプリメント「サントリー セサミン EX」の届出を消費者庁が受理し、16日から情報公開を始めた。セサミンを機能性関与成分とするもので、表示しようとする機能性は「抗酸化力を向上させ、日常的に疲れを感じる方の寝つき、眠りの深さ、寝覚めという体調の改善に役立ちます」。最終商品の臨床試験で評価した。
特定保健用食品(トクホ)制度や健康食品の広告表示等の問題を検討してきた消費者委員会の「特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会」(寺本民生座長・帝京大学臨床研究センター長)は16日、報告書を取りまとめて全日程を終了した。報告書は親委員会に報告され、同委の提言や意見として関係省庁に対応を求めることになる。委員会への報告は4月以降になる見通し。