日本通信販売協会は、今年3月に実施した機能性表示食品制度やサプリメントに対する消費者意識調査の結果をヒアリングの中で初めて公表した。2014年の消費者庁「食品の機能性表示に関する消費者意向調査」を受託した民間市場調査会社インテージグループが調査したもので、有効回答数は5611名。今回の検討会では、同様の消費者意識調査結果を消費者団体代表委員が第2回会合で資料提出しているが、それに比べて最新、かつ調査対象は4000名以上も多い規模の調査となっている。
S-アデノシルメチオニン(SAMe)を機能性関与成分名とする機能性表示食品の届出が先ごろ受理された。その名は食薬区分の専ら医薬品として利用される成分本質(専ら医薬)リストの化学物質等の項目に挙げられており、この受理をどう捉えるべきなのか業界では頭を悩ませる。タウリンやグルタチオンなど名の知れた専ら医薬成分を機能性関与成分名として使える可能性が出てきたと喜ぶ見方も出てきたが、本当にそうか。
正会員企業157社の総売上高が6兆円規模に達する日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)。事務総長の宗像守氏は、機能性表示食品について、「国民の健康寿命延伸に寄与する制度、あるいは商品として役立てたい」と話す。
機能性表示食品制度の「積み残された課題」を議論する検討会が始まった。機能性関与成分の取扱いが主な検討課題だが、それをそっちのけに制度運用に関わる意見・要望を発する委員も目立った。消費者庁は検討会の設置概要に「(新制度の)運用改善等についての意見聴取」も併せて行うと明記し、検課課題に「その他」も掲げる。ただ、同庁が示した検討スケジュール案にはその他を検討する余裕は見当たらない。可能なものは届出ガイドラインの改正で素早く対応し、制度の根幹に関わるような意見は今後の議論に持ち越す──そんな今後を見通している節も窺える。
食品安全委員会が昨年12月にまとめ、消費者に向けて公表した「いわゆる『健康食品』に関するメッセージ」。特定保健用食品なども含めた広義の〝健康食品〟を「摂るかどうか判断するときに考えるべき基本事項」(メッセージより)を19項目並べ立てたものだ。同委は1月28日、これに関連した消費者対象の説明会を開催。およそ60分にわたって行われた質疑応答では、「健康食品を摂る必要はない」とも受け取れるとも指摘されるメッセージに対し、疑問の声もあがった。
2015年4月にスタートした機能性表示食品制度は今年4月に2年目を迎える。多方面からの注目を浴びながら離陸を果たしたが、安定飛行にはまだ至っていない。その実現が急務だが、不安定な気流に揉まれる状況はもうしばらく続きそうだ。健康食品市場の成長のみならず、「健康長寿社会」の実現に向けた期待も背負う機能性表示食品の2016年を展望、考察する。