食品安全委員会が昨年12月にまとめ、消費者に向けて公表した「いわゆる『健康食品』に関するメッセージ」。特定保健用食品なども含めた広義の〝健康食品〟を「摂るかどうか判断するときに考えるべき基本事項」(メッセージより)を19項目並べ立てたものだ。同委は1月28日、これに関連した消費者対象の説明会を開催。およそ60分にわたって行われた質疑応答では、「健康食品を摂る必要はない」とも受け取れるとも指摘されるメッセージに対し、疑問の声もあがった。
2015年4月にスタートした機能性表示食品制度は今年4月に2年目を迎える。多方面からの注目を浴びながら離陸を果たしたが、安定飛行にはまだ至っていない。その実現が急務だが、不安定な気流に揉まれる状況はもうしばらく続きそうだ。健康食品市場の成長のみならず、「健康長寿社会」の実現に向けた期待も背負う機能性表示食品の2016年を展望、考察する。
いわゆる「バイブル本」の出版をめぐる薬事法(現薬機法)違反に問われたものの無罪が確定した出版社、㈱現代書林(東京都新宿、坂本桂一社長)と同社元社長や編集者らが、逮捕時の神奈川県警による虚偽の発表で名誉棄損されたとして神奈川県を訴えていた国家賠償請求訴訟で、東京高裁は18日、1審の東京地裁判決を取り消し、名誉棄損を認め、県に176万円の損害賠償の支払いを命じた。
5月に打ち出した新中期経営計画で、積極的な広告戦略などにより前期776億円の売上を5年で倍増の1500億円以上に引き上げることを発表した㈱ファンケル(横浜市中区)は、先月末に2016年度上期決算を発表、化粧品、サプリメント事業それぞれで上増した広告戦略が奏功し、対前年比18.2%増、431億円の売上を達成した。
日米など参加12カ国が先ごろ合意し、5日に協定文書の全文が公表された環太平洋経済連携協定(TPP)。先んじて公表された関税撤廃(第907号第1面既報)については、ビタミンをもととした栄養補助食品をはじめ、魚油や亜麻仁油など、健康食品関連品目も少なくない数が含まれていた。健康食品市場への影響は未知数だが、最終商品市場に変化を与える可能性を予測する見方もでている。
機能性表示食品の届出で、サプリメント以外の加工食品が届出実績を伸ばしている。21日現在の届出受理総数116品目のうち、約4割に相当する49品目が飲料などその他加工食品。サプリは届出撤回分を除き65品目と過半数を占める状況が続いているが、差は縮まりつつある。
供給する素材で機能性表示食品制度に対応しようと、原料事業者が進めていた研究レビュー(システマティックレビュー=SR)が整い始めている。いわゆる健康食品を機能性表示食品にするには、各素材に含まれる機能性関与成分の科学的根拠の証明が最重要課題の一つ。SRを整えた原料事業者は、機能性関与成分の安全性情報も含めた必要届出書類をまとめるなどといった最終商品販売会社に対する届出支援を通じ、機能性表示食品への移行を後押しする。
健康食品の売上高が昨年と比べて増加基調で推移している。総務省統計局の家計調査や、日本通信販売協会の通販売上高月次調査などの各種調査で健康食品の支出額や売上高は、今年4月以降8月まで5カ月連続で増加。消費増税に伴う消費の低迷から健康食品は脱した可能性がありそうだ。