東京都生活文化局が先月末に実施した、都内在住男女460人を対象に健康食品のイメージや利用状況などをインターネットで尋ねたアンケート調査結果によると、健康食品を現在利用している人は44%となり、2003年の前回調査と比べて10ポイント低下した。特定保健用食品など保健機能食品もあわせて健康食品として尋ねたという。26日、都が調査結果を公表した。
慶応元年(1865年)創業のカネイ一言製茶㈱は、来年1月にN‐アセチルグルコサミン(NAG)を配合した新商品「お茶屋がつくった味わいサプリ」(ティーバッグ3㌘×30個、4000円・税抜)を発売する。静岡県産の茶葉を使用し、NAGはティーバッグ1個に500㍉㌘配合する。
日本健康・栄養食品協会は25日、都内で「食品の新たな機能性表示制度に向けて」と題するセミナーを開催し、この中で消費者庁の機能性表示制度を活用する事業者への支援事業の概要を説明した。同支援事業は先月30日に健康食品産業協議会(関口洋一会長)とともに発表、支援の具体的中身を説明するのは今回が初めて。
消費者庁食品表示企画課の松原芳幸食品表示調査官は25日、日本健康・栄養食品協会主催の説明会で、先月30日に改正した「特定保健用食品の審査基準等取扱い及び指導要領」について解説した。同氏は今回の改正で追記や修正部分を中心に説明。特に、トクホの有効性に関する科学的知見の信頼性向上のため、試験計画書の作成に関する留意点を追加したことや、必要に応じ試験後の後観察を行うことを盛り込んだ点に触れた。
㈱オムニカの高尾久貴社長は健康産業流通新聞とのインタビューで、原料販売している複数の天然由来機能性食品素材について、システマティックレビューした結果の再現性や日本人への外挿性を評価する目的で、「国内で臨床試験を実施している」と話した。機能性表示制度施行前に、査読付き論文も投稿する。
抗疲労作用で知られるイミダゾールジペプチド(カルノシン、アンセリン)の引き合いを、日本ハム㈱中央研究所が伸ばしている。機能性表示を行える可能性がある素材だと見られているようだ。製造販売している原料を使った臨床試験を実施し、査読付き論文を複数発表していることもあり、同社としても提案に力を入れている。
肌の保湿作用が知られる植物セラミドは口腔内の渇きにも機能する──植物セラミドでは従来知られていなかったこんな働きを東北大学東北メディカル・メガバンク機構の坪井明人教授らが二重盲検ランダム化比較試験で先ごろ見出した。丸善製薬㈱が製造販売する、グルコシルセラミド含有パイナップル果実抽出物を使った試験で確認されたもの。同社ではオーラルケア食品への配合提案も始めた。
厚生労働省は19日、FDA(米食品医薬品局)が米Solgar, Inc(ソルガー社、ニュージャージー州)製の健康食品「ABC Dophilus Powder (エービーシードフィルスパウダー)」による健康被害情報を公表したことを受けて、国内における被害防止の観点から、都道府県などの食品衛生部局や関係団体に、同製品に対する消費者への情報提供や注意喚起を促すよう事務連絡を発出した。国内には業として輸入販売している実績はないが、個人輸入される可能性があるという。